酒通入門

たかが酒、されど酒と申しますが。

健康でなくてはお酒は飲めません(いくら高価なお酒を飲んでも健康でなければ楽しくありません)
「酒は百薬の長」とよく言われますがが、お酒にはストレスの解消、人間関係の円滑化、食欲アップ、動脈硬化の予防など、カラダだけでなく精神的にも様々な「効能」があります。しかし、お酒の飲み過ぎで粗相してしまったり、二日酔いに悩まされたり、さらには体調を崩してしまったり。それでは楽しくお酒を飲む方法について話しましょう。


お酒を美味しく頂くためには・・・・ 
1)健康であること 酒量をわきまえ、飲んだ分だけのお水を!
  冷や酒と 親の意見は 後薬 

2)楽しく飲むこと 気分良く語らいながら盃を酌み交わす
  調子に乗りすぎると逆効果のこともあるので要注意

3)百薬の長 
  目盛りむつかし晩酌も 程よく飲めば 妻笑顔


お酒についての豆知識

その壱 お米のおはなし

良い酒造りには、良質の酒米が必要とされ、「酒造好適米(酒米)」と呼ばれる大粒の軟質米で中心部に心白(でんぷん質の集積)を有し、かつ、たんぱく質の含有量が少ない特質を備えたものを使用します。農林水産省によると、現在は100種類程度生産されているそうです。その中で最も有名酒米が「山田錦」で、生産量は全体の約4割を占めています。

新潟の酒米の代表的なものには、「五百万石」、「越淡麗」といわれる品種があります。「越淡麗」は、新潟県が育成した、酒造好適米です。「山田錦」と「五百万石」をかけ合わせて育成され、「普通酒」から「大吟醸酒」まで幅広く対応できる晩生品種です。現在では、主に大吟醸酒に用いられています。

五百万石系統図

その弐 精米歩合のおはなし

良い酒造りにとって、たんぱく質や脂肪分は、あまり好ましくないとされています。その為に、それらの成分が多くを占める玄米の外表部を精米により取り除いて白米にしてゆきます。その白米の玄米に対する重量の割合を精米歩合として言い表します。例えば、精米歩合40%といえば、米が40%で、ぬかが60%ということになります。そして、精米歩合を低くするということが、高品質の酒を造る条件ということになります。


その参 特定名称酒のおはなし

平成4年4月より、お酒の特別制度がなくなり、これまで以上に、お酒の品質が問われる時代になりました。ラベルに明記された品質表示は、酒選びの重要なポイント。正しい読み方を知って、旨い酒を手に入れてください。・吟醸酒精米歩合が60%以下で、白米・米こうじ・水を原料とし、全工程において最高級の技術を要した酒。吟醸香という果実を思わせる独特の芳香をもつ、酒の芸術品と呼ぶにふさわしい清酒の最高峰です。冷のままご賞味ください。・純米酒精米歩合70%以下の白米・米こうじ・水を原料として造られたもので、米の味を生かした酒で、蔵の個性が楽しめます。・本醸造酒精米歩合70%以下の白米・米こうじ・醸造アルコール・水を原料として造られたもので、米の旨味を生かした飲みあきしない酒といえます。


その四 味の辛口・甘口、日本酒度のおはなし

古くから酒は”あま・から・ぴん”または、五味(甘・辛・酸・苦・渋)で形成されるものと言われてきました。その中の甘・辛の度合いを「日本酒度」・「酸度」という数値で表しています。
あらかじめ、15℃に調整した清酒を、日本酒度計という比重計で甘辛度を測定します。比重計には、(+)と(-)があり、目盛りが(-)を示すほど、一般的に甘口と言われています。(+)を示すほど辛口ということになります。又、甘辛は酸の多少により感じ方が変わり、酸が多いと感じられます。甘辛は香味のバランス、飲む人の嗜好により変わってきますので、目安としてお読みください。